むし歯治療について
以下の症状がある場合、見た目ではわからないむし歯がある可能性があります。むし歯は一度なってしまうと自然に回復することはありません。むし歯治療の鉄則は、早期治療です。
なるべく早く、むし歯の感染が広がらないうちに治療を行うことで、治療にかかる期間や痛み、費用も格段に少なくなります。むし歯かな?…と思ったら早めにご来院ください。
こんな症状はありませんか?
- 冷たい食べ物がしみる
- 冷たい食べ物がしみる
- 食べ物を噛んだ時に痛みを感じる
- 何もしていないのに痛みを感じる
どのようにむし歯ができるのか?
むし歯とは、お口の中にいる虫歯菌が、みがき残しなどの糖分を得て酸を作りし、歯のカルシウムを溶かしてしまう病気です。残念ながら一度むし歯になってしまったむし歯は、回復することができません。回復のみならず、感染が広がってしまいます。
むし歯が進行する前に、虫歯菌に感染している部分を削り、詰め物をしていくことで虫歯菌の進行を抑えることができます。
むし歯の原因について
むし歯の原因菌の一種であるミュータンス菌は糖分を餌に増殖し、菌の周囲にネバネバとした物質を作り出し、歯に付着しさらにいろいろな菌を集め、お口の中にいるとされる約300万種類の細菌の温床となる歯垢になっていきます。
歯垢の中は細菌にとってとても居心地がよく、ミュータンス菌もさらに活発に活動し酸を作り出します。すると歯垢全体が酸性へと変化し、付着している歯のカルシウムやリンを溶かしてしまうのです。この状態が長く続くと歯はカルシウムを奪われ続け、結果むし歯として穴があいてしまいます。
歯周病治療について
歯周病という言葉は随分耳にする、身近な言葉になりましたね。ドラッグストアでも歯みがき用品の棚には「歯周病」予防をうたった商品がたくさんあります。それほど、多くの方が歯周病でお悩みを抱えているということでしょう。
歯周病は日本の成人の約8割が感染しているとされています。歯周病の初期症状は「なんとなく…」の不調を感じる程度です。しかし、歯周病が進行すると歯周病菌が歯ぐきや歯を支えている骨(歯槽骨)を破壊し、歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気です。
さらに、歯周病の恐ろしさは、歯周病菌が心臓病や糖尿病、早産や脳梗塞など名だたる全身疾患と密接に関係があるということです。
毎日のお手入れと定期的な健診を行い、歯周病を予防して健康で元気な生活を維持していきましょう。
こんな症状はありませんか?
- 歯ぐきがむず痒い/痛い
- 歯ぐきがむず痒い/痛い
- 歯間に隙間があいてくる
- 歯が長くなった気がする
- 歯がぐらつく
- 口臭が気になる
歯周病と全身疾患の関係性
歯周病と血管の関係
狭心症・心筋梗塞・脳梗塞はどれも、血管に粥状のプラークができて血管を狭めたり、また、狭くなった血管に張り付いていたプラークが詰まり血流を妨げてしまうことで起こります。
歯周病の原因菌はこの血管内部に張り付くプラークを誘導し、作り出すきっかけとなっていることがわかっています。
歯周病の方は、2.8倍脳梗塞になりやすいともいわれています。
歯周病と生活習慣病の関係
血糖値の上昇には、インスリンのコントロール不全の原因の一端に歯周病が挙げられています。
全身を回る中で、歯周病菌自体は死滅してしまうのですが、残った歯周病菌の死骸が、インスリンの正常な働きを阻害してしまうのです。
歯周病が進行し、たくさんの死骸が血中を回ることで、インスリンの働きをさらに悪くし、糖尿病を患うと歯周病になりやすくなります。
歯周病と誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは本来空気だけを通す気管や肺に、誤って食べ物や異物を入れてしまうことで発症する肺炎のことです。
誤嚥性肺炎を引き起こす原因菌の多くが歯周病菌であると言われています。
食事の際、むせることの多くなった方は、食べ物を飲み込む力が衰えないようにするお口のトレーニングや、歯周病菌をはじめ、細菌を増やさないようお口の清潔を保つことが大切になります。
歯周病と妊娠
妊娠中はエストロゲンという女性ホルモンが特定の歯周病菌を増殖させてしまい、妊娠歯周病にかかりやすくなります。
歯周病菌はお母さんの血中から胎盤を通して胎児にまで及び、胎児に感染を及ぼしてしまう可能性があるため、生まれてくる赤ちゃんの早産や胎児発育不全のリスクがあるという報告があります。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、まずお母さんのお口を健康にしてあげてください。
歯周病の治療法
PMTC
歯周病はむし歯と同様に歯垢の中に多く繁殖し、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットという部分を細菌感染させてしまいます。重度軽度にかかわらず歯周病の治療には、歯垢を除去していくことが非常に大切です。
PMTCとは、日々のブラッシングでは落としきれない歯垢や歯石、着色汚れなどを、専用の機械で除去する治療法です。歯垢が歯石に代わってしまう、3-4か月を目安に定期的に行うと効果的です。
歯周組織再生法
歯周組織再生法とは、歯周病が進行し、歯を支える組織(歯肉や歯槽骨、歯根膜)が破壊、吸収されてしまった際の治療法です。
一度破壊されてしまった組織は、自然に回復することはありません。
しかし、適切な治療を行うことで、再生が期待できます。
エムドゲイン
エムドゲインとは、破壊されてしまった組織周辺の歯茎を一度剥がしてめくり、歯石など感染部分を除去したのちエムドゲインというたんぱく質の一種を塗布することで、歯の生えてくる環境を再現、組織の再生を促す治療法です。
エムドゲインの治療が開始されてから20以上年、副作用の報告がない安心な治療法です。
GTR法(歯周組織誘導法)
GTR法とは、エムドゲインの治療法と同じく、破壊されてしまった組織周辺の歯茎を剥がし歯石や感染部分除去の後、「メンブレン」という特殊な膜を用いて、組織が再生する空間を確保し、再生を促す治療法です
歯周病の予防のために
歯周病の予防には、歯周病菌の住処である、歯垢をしっかりと除去することが大切です。お食事後、歯みがきをしないで、しばらくたつと歯の表面に少しネバネバした白いカスが付着することはありませんか?これこそが歯周病菌の住処、歯垢です。
歯垢には歯周病菌以外にも、1㎎中1億個以上の細菌が存在しています。一度歯の表面に歯垢がつくと、さらに歯垢が付着しやすくなり、悪循環を作り出します。
そして、歯垢は2日~3日経過すると、石灰化をはじめ、歯石へと変化していきます。歯石に変化してしまうと、もう歯みがきなどのホームケアでは取ることがむずかしくなってしまいます。
歯垢がつきやすいところ
- 歯と歯の間
- 奥歯の噛み合わせ
- 歯と歯ぐきの境目
- 歯の重なりがあるところ
歯石になりやすいところ
- 下前歯の裏側
- 上奥歯の外側面
効果的な歯みがきをしましょう
歯の生え方、お口のトラブルは人によって、さまざまです。どんな歯ブラシを使ったらよいか、力のつよさ、歯ブラシの当て方、フロスの使い方など患者様お一人お一人にあった効果的な歯みがきの仕方を、丁寧にご説明します。
正しい歯みがきの習得は、お子さまから成人の方どんなかたにも大切です。
定期検診について
どんな素晴らしい治療も、治療の根本は、お口の不調です。不調を改善するためには、どんなに素晴らしい治療でも、歯へ負担がかかります。治療が終了するまでの治療費と通院時間かかります。
患者様の「予防に対する意識」こそが最高のメインテナンスになります。
患者様にとって、最もよい最善のことは、お口の不調を感じることなく、毎日快適なお口の環境を守ることなのではないでしょうか?
当院では、不調を出さない「予防」のために治療や、問題を早期発見するために定期健診のご案内を送付するなど、積極的な予防歯科に取り組んでいます。